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AJALT主催研修講座


2008年(第24回)
日本語教育はコミュニティー構築を実現できるのか
― 社会文化的視点を取り入れた実践から ―

6月28日(土)

■13:10〜14:40

社会・歴史的背景とコミュニティー構築

佐々木倫子 (桜美林大学 言語研究所長、教授(日本語教育学))
「自身の教育実践の場は社会状況から遊離していないだろうか。"従来型教室"の持つ構造的問題を解きほぐし、新たな方向性を探る中で、参加者ひとりひとりが自身の外国語教育観の形成とその時代的背景をふりかえるきっかけにしたい。

<参考文献>
桜美林大学日本語プログラム「グループさくら」(2007)『自立を目指すことばの学習』凡人社
国立国語研究所(2006)『日本語教育の新たな文脈−学習環境、接触場面、コミュニケーションの多様性ー』

■14:55〜16:25

日本語学校での実践 −新しいコミュニティーを目指して−

遠藤ゆう子 (アークアカデミー 渋谷校副校長)
佐藤 正則
 (アークアカデミー 新宿校専任講師)
 日本語学校在籍の学習者の7〜8割が日本の高等教育機関へ進学をしているのが現状だが、日本語学校における日本語教育を「予備教育」と位置づけることによる問題群を指摘したい。日本語学校の教室を社会と捉え直し、大学院志望者の研究計画を書き上げる実践を行い、そこでの学びや意義について「自律性」と「公共性」を鍵に考察を試みる。

<参考文献>
齋藤純一(2007)『公共性』岩波書店 
細川英雄(2006)『研究計画書デザイン』東京図書
安彦一恵/谷本光男編者(2004)『公共性の哲学を学ぶ人のために』世界思想社



6月29日(日)

■10:00〜11:30

ブログ・ポッドキャストプロジェクト
−よりよいコミュニティーの構築と自己実現のために−

佐藤慎司 (コロンビア大学 東アジア・文化言語学部講師)
 人は様々なコミュニティーの中で生きており、その中で言語を用い自己実現をはかりながら、よりよいコミュニティーの構築に関与している。本発表では、学習理論の変遷をまとめることにより、社会文化的視点を取り入れることの重要性を唱え、言語教育、評価活動に社会文化的視点を取り入れたブログプロジェクトとポッドキャストプロジェクトを紹介する。

<参考文献>
佐藤慎司,ドーア根理子(編集中)『言葉と文化の標準を問う:文化とことばの教育と標準化の過程の分析(仮題)』明石書店 
佐藤慎司,深井美由紀 (印刷中) 社会文化的アプローチ:初級日本語ポッドキャスティングプロジェクト『アメリカ中央日本語教師会プロシーディングズ』畑佐由紀子編 くろしお出版
佐藤慎司 (2004)「クリティカルペダゴジーと日本語教育」リテラシーズ、第1巻2号

■12:10〜14:00

<対話>とコミュニティー構築

矢部まゆみ (津田塾大学 非常勤講師)
 学習者が「充実したコミュニケーションができた!」と感じるのはどのような時であろうか。自分を表現し、人とつながり、向き合い、自己実現につながっていくような営みとして<対話>の活動について考えたい。参加者が自分の<声>を発し、他者の<声>に耳を傾け合うことを重視した教室活動の試みを紹介しながら、その可能性と課題を考える。

<参考文献(引用文献)>
細川英雄(2002)『日本語教育は何をめざすか―言語文化活動の理論と実践』明石書店
矢部まゆみ(2003)「「人生の3大事件」を聴く、語る ― 早稲田オレゴンプログラム「ワークショップ」での試み」『講座日本語教育』第39分冊、早稲田大学日本語研究教育センター
(2005)「日本人ボランティアとの出会いと対話を基軸とした授業活動の可能性についての考察 ― 早稲田オレゴン夏期日本語プログラムでの実践から―」『講座日本語教育』第41分冊、早稲田大学日本語研究教育センター
(2005)「対話教育としての日本語教育についての考察」リテラシーズ研究会編『リテラシーズ1 ことば・文化・社会の日本語教育へ』くろしお出版
(2007)「日本語学習者はどのように「第三の場所」を実現するか」小川貴士編著『日本語教育のフロンティア―学習者主体と協働』くろしお出版

■14:15〜15:45

地域生活者の学びの場におけるコミュニティー構築
−からだとことばをひらく実践−

内藤真知子 ((社)国際日本語普及協会 所属教師)
 地域生活者のための日本語には、「言葉=道具としての日本語」のみならず、「言葉=生きる実感としての日本語」の両方が含まれるのではないか。多様な背景をもつ生活者の教室で、教師と学習者、学習者同士がまっすぐに向き合う関係をつくる。「エンパワーメントの日本語教室」で進行中の、生き生きとした言葉が交わされる授業実践を報告する。

<参考文献>
竹内敏晴(1975)『ことばが襞かれるとき』思想の科学社 (2007)『声が生まれる』中公新書
織部義憲(1991)『日本語教育入門』創拓社 (2005)「日本語教育における教育哲学」織部義憲編『講座・日本語教育学』第一巻 スリーエーネットワーク
長田弘(1998)『一人称で語る権利』 平凡社
山田ボヒネック頼子(2007)「日本語教育における『身体性』の意味と意義を考える」『第23回AJALT公開講座予稿集』

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