日本語教師のための公開研修講座

2007年(第23回)
日本語教育における「身体性」を考える
― からだで学ぶ・からだが学ぶ・からだが語る ―

6月23日(土)

13:00〜13:10

挨拶 (社)国際日本語普及協会理事長 西尾珪子

13:10〜14:40

日本語教育における身体の活用−「動く」からできること−
川口義一
(早稲田大学大学院日本語教育研究科教授)

外国語教授法各種における、からだの動きを活用した学習活動や教授テクニックを概観し、それらを日本語教育に応用した、講演者の初級教育実践の数々を紹介しつつ、新しい外国語教育のあり方を展望する。

14:55〜16:25

日本語教育における「身体性」の意味と意義を考える
−ドイツ語圏内の実践例を基に−
山田ボヒネック頼子
(ベルリン自由大学日本学科准教授)

「身体化アプローチ」の授業では、「机・椅子の呪縛」から解放された学習環境の中で「身体が学ぶ」−今、なぜ「身体性」なのか?この問いかけに、講演者は文化記号学的視座からの答えを見つけたい。

6月24日(日)

10:00〜11:50

「身体化アプローチ」の授業設計と活動方策
−「リラックス」と「体現化」を中心に−
山田ボヒネック頼子
(ベルリン自由大学日本学科准教授)

「リラックス」(毎授業開始時の「日本語シャワー」)と「体現化」(「詩*・うた」などの「身ぶり化」)−「五感・語感・体感」をフル回転させる両方策の継続的採択は、目標達成−日語体系「体得」−を容易にする。

*特別賛助出演・朗読(20分):谷川俊太郎(詩人)

13:10〜14:40

時空間を共有することば
串田和美(演出家・俳優・まつもと市民芸術館館長兼芸術監督)

どのように人と空間を共有し、どのように時をすごすか、こだわり続けてきたという串田氏。大切にするのは「作り手と観客とで作品を囲み、時空間を共有していく」 姿勢だ。これはあらゆるコミュニケーションの基本ともいえるのではないか。劇空間から贈る直感的状況論。

14:50〜16:20

「ともに学ぶ」からだ
佐伯胖(青山学院大学文学部教授・東京大学名誉教授)

私たちは、生まれ落ちた瞬間から、他者とともに生きるように運命づけられており、その方向に発達してきている。赤ちゃんの共振、共同注意、共感、さらに協働と広がりながら、人は他者とともに学ぶことを学ぶ。

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